狼と香辛料〈3〉

2006年10月15日 読書
ISBN:4840235880 文庫 支倉 凍砂 メディアワークス ¥620

読書の何たら、と言う事で1冊の本を紹介。

この物語を簡単に言ってしまうと。
行商人ロレンスと賢狼ホロが紡ぐ、エコノミックファンタジー。
ファンタジーと言えども、剣や魔法の出てくる冒険譚ではありません。
そこに出てくるのは商売の駆け引き。
物をいかに安く仕入れて、口八丁手八丁で高く売るか。
ただそれだけの話なのに、ものすごくページを読む手を進ませてくれます。
個人的には今年で一番面白かったシリーズ。

賢狼ホロ(このイラストに描かれているの)の独特な口調・容姿・態度が可愛すぎるのも要因ではあると思いますが、それは置いておいて。
経済の流れを手軽に勉強できる話でもあります。
株・先物取引・転売に興味のある方にとっては、とてもためになるかと思います。
シリーズ全部買って2000円程度なので、興味のある方はご一読を。

ARIA 8 (8)

2006年1月13日 読書
ISBN:4861272246 コミック 天野 こずえ マッグガーデン 2006/01/10 ¥580

初回限定版を購入。
世の中には初回限定版よりも通常版買ったほうがいい作品もありますが、これは初回のほうがオススメ。
あのおまけには1000円以上出す価値はある。
つ〜か、すでにプレミアが付いて結構なお値段になっているみたいですが。

お話は語るまでもなく良作なので省略して。
アテナさんが大活躍して素敵過ぎる巻です。
自分の理想としているのがアテナさんだったりするのでなおさらです。
彼女のような『自分の左手的存在(ARIAのバックナンバー参照)』みたいな人間になれればと努力はしていますが、なかなか上手くはいかないもの。
日常でぽけぽけするのは得意なのですが。

苦言

2005年12月3日 読書
あ〜、なんだ。
以前に酒は飲んでも飲まれるなと書いた気がしますが。

同じ失敗を2度も3度も繰り返すのは、何の成長もない証だよね。
少なくとも社会人としては失格です。
あと、上司(社長とかな)に対して無礼講の場とはいえ粗相をしてしまうのは大問題ですよね。
今回は社長がとても寛大な方でで事なきを得ましたが、会社によっては一発でクビですよ。
そんな危険な状況だったのにどうして笑えるかなぁ。
なんつーか、今回の件で薬局スタッフのあなたに対する評価は相当下がっています。

この日記を見ているようだから、あえて名指ししますが。
わかっているのか、仙人様。

ISBN:4832275496 コミック 蒼樹 うめ 芳文社 2005/10/27 ¥860

各所で『面白い』との評価なので購入。
・・・確かに面白い。
トリコロ(現在休止中)の後を背負うことも出来そう。
まったりと時間をすごせる一冊です。
「きらら」を起点として、最近4コマというジャンルが面白くなった気がする。
というか、4コマの定義が変わってきたような。
今までは『起承転結』を4コマに詰めた1作品で話(話題)が完結するものが多かったが、最近は4コマで起承転結を表しつつもその話題が次の話に繋がっていくパターンが増えた。

・・・このパターンを初めて使った作品は何だったっけ?
『あずまんが』あたりなのか?

HIGH SCORE 5 (5)

2005年11月15日 読書
ISBN:4088566297 コミック 津山 ちなみ 集英社 2005/08/12 ¥410

はい。4コマついでにこれも紹介。
見ての通り天下の『りぼん』で連載されている少女漫画です。
でも、内容は全然少女向けではありません(褒め言葉)
というか、少年誌で連載されていても全然違和感ありません。

上で紹介した『ひだまりスケッチ』がくすっと笑う作品であるのに対し、これは大笑いできる作品。
主人公の性格はアレだし。
周りにいる人間も何か性格が斜め上を突き抜けている。
少女漫画ということで男性が買うには相当抵抗がありますが、とりあえず購入することを勧めておきます。
買えばこの面白さは分かる。

ARIA 7 (7)

2005年9月10日 読書
ISBN:4861271940 コミック 天野 こずえ マッグガーデン 2005/09/10 ¥580

当然のように初回版を予約購入。
・・・ですが。
あのフィギュアの着色は何ですか?
全員溺死したみたいな色になっているのですが。
造形がいいだけに2〜3倍残念。

ついでにアニメ化について。
アリシアさんが変わってしまった。
CDから聴いている人間にとっては大きなダメージ。
あのイメージを上手く払拭できればいいのですが。
まぁ、CD版のキャストが死ぬほど豪華だったせいもあるのですが。
良くも悪くも期待。
DVDの予約も完璧です。
ISBN:408600609X 文庫 ひびき 玲音 集英社 2005/07/01 ¥440

ようやくネタバレで書けます。
話は赤・黄・白の3話構成。
短編集と言ってもいいでしょう。

1)白の場合
乃梨子が性さまにセクハラされる話。
そして銀杏少女が「ふははは」と笑って壊れる話。
・・・うん、おおむね嘘は言っていない。

2)黄の場合
由乃が奈々に振り回されるお話。
好奇心を何よりも優先にして行動。そしてドコか抜けている。
・・・やっぱり、この人は凸様に性格似てるわ。

3)赤の場合
遊園地に行く。
途中でアニメの次回予告みたいないじめ方をされる。
そして祥子さまに新たな設定が付く。
そんなお話。

総括。
桂さん(名字なし)が登場しました。

作者はまだ、彼女のことを忘れていないようです。
それが確認できただけでも本作品の価値はあります。

個人的には少し不完全燃焼な感が。
内容自体は面白いのですが、赤以外結末が微妙。
・・・何が足りないんだろう?
ISBN:408600609X 文庫 ひびき 玲音 集英社 2005/07/01 ¥440

適応 :軽いうつ・活字中毒など
副作用:習慣性あり
説明 :軽い百合が含まれています。過敏症の方は注意。
    また、少女漫画特有の10頭身キャラの挿絵があったりします。苦手な方は注意。
レビュー:ネタバレ厳禁ということなので、7/5に改めて。

一言だけ言わして貰えるならば。
あの人が(文章表現だけでも)登場したことが最大のポイント。
ISBN:4086005689 文庫 ひびき 玲音 集英社 2005/04/01 ¥460

とりあえず、若干ネタバレしますよ?

まず、新しいスールが2+1+α組出来ましたねぇ。
○○さんも○○さんも暫定的とはいえ、妹が決まってよかったと思います。
裕巳もそろそろ最強キャラに成長してきましたし。
あと、ドリルは萌えた。

せりふとか、動作とか、何もかもが。
私が主人公なら問答無用でスールにする。
もう片方は分かっていたこととはいえ、少し残念。
これでほぼストーリーの流れが見えてきましたね。

で、最後に一言。
この本、買って1日で風呂に落としたOTL

なのでもう一冊買って来ます。
ISBN:4086004844 文庫  著:今野 緒雪 イラスト:ひびき 玲音 集英社 2004/09/29 ¥440

ある土曜の日。祐巳は祥子さまに屋上に呼び出される。
そして、授業をサボって2人は屋上で横になって寝転ぶ。
澄んだ空にぽつんぽつんと浮かぶ雲。
それを眺めながら『平和ね』なんてつぶやく祥子さま。
お姉さまの意図がまったく分からず、あいまいな返事しか出来ない祐巳。
そんなこんなでとりとめのない会話が続く。
修学旅行での話、学園祭の話、レイニーブルー以降出番のなくなった桂さんの話。
しばらくして下校のチャイムが鳴る。
『今日は何もない一日でしたね』
そう言いながらスカートについた埃を掃う祐巳。
そんな祐巳に向かって祥子さまは。
『あなた、妹を作りなさい』
と、今日を『特別な』一日に変えてしまったのだ。

こんなお話です(嘘90%)
・・・いや、流石にこの時点でネタバレ全開な話は書けないでしょう。

話のキーワードは以下の通り。
・全交換
・電動ドリル
・日本刀+銃=住職
・棒高跳び
・反復横とび
・数珠+ロザリオ

これを見て頭の中が疑問符でいっぱいになった方は、ぜひ買ってみるといいでしょう。

ちなみに個人的な感想を言うと。
瞳子かわいいよ瞳子。

この一言に尽きます。
アニメもちょうど終わり、瞳子人気の上がっているところで本作での活躍。
あのツンデレ(初めは素っ気無かったが、時間の経過とともにどんどん主人公に対して惹かれていく様)っぷりが最高です。
ちょっとしたことで拗ねて、照れて、喜んで。
マリみてシリーズでは、久しぶりに面白かった作品でした。
前作のチャオ・ソレッラはちょっと、ねぇ。


とりあえず、アニメ1回でも見た方は買って損はないでしょう。
ISBN:4829116447 文庫 鈴木 大輔 富士見書房 2004/09/16 ¥609

第16回ファンタジア長編小説大賞・佳作受賞作。
主要な登場人物は以下の5名。
・二ノ宮峻護:主人公、不幸な人。
・月村 真由:ヒロイン、男性恐怖症のサキュバス。
・二ノ宮涼子:主人公の姉、悪い人。
・月村美樹彦:ヒロインの兄、やっぱり悪い人(笑)
・学生たち :サブキャラ。基本的に本能に忠実。

以上のメンバーで繰り広げられる、煩悩と受難に溢れた非日常的な日常を綴ったもの。
ちなみにヒロインは男性恐怖症でありながら自分の力の制御が出来ないので、主人公が不用意に18禁モードに入ろうとすると、相手が死ぬまで精気を吸い取ります。
このあたりに作者の良心を感じますね。
イラストもこの話とマッチしていると思います。
もし、みさ○○(以下自主規制のため削除)さんあたりがイラストを描いていたら話のイメージもだいぶ変わってくるでしょうし、そもそも富士見で出版できません。

話としては、最後まで結構笑って読めます。
かなり早く読了できる作品なので、病院の待ち時間などに読むと最適です。
でも、ブックカバーをかけて読まれることをお勧めします。

最後にちょっとだけ欠点を上げるとしたら、この形式の小説(ライトノベル)は過去にも何作か出されているということ。
漫画では現在連載中の作品でこれと似たような話がありますよね。

ですので、ネタが重複してしまうのではと危惧します。
続編を出すのは少し困難かもしれません。
ISBN:4829116439 文庫 いわなぎ 一葉 富士見書房 2004/09/16 ¥609

第16回ファンタジア長編小説大賞・準入選作品。
主人公が2000年前の世界に逆行し、歴史を塗り替えようとする話。
そして主人公カルロと女王クリム(このイラストに載っている2人)の主従関係から恋人関係へと変化していく話。
これ以上詳しいことを書こうとすると、話の色々なところが伏線となっているがためにネタバレしそうなので省略させていただきます。

とりあえず個人的な感想。
最初の20ページで、一度読むのを断念しかけました。
何というか、固有名詞がいっぱい出てくるのです。
しかもそのほとんどが、話とはあまり関係のないものばかり。
なので、どの名前を覚えておけば良いのかすごく困りました。
また、序章での場面転換が唐突過ぎます。
結果として現在と過去の話が混ざってしまい、一度読んだだけでは序章で何が言いたいのか分からなくなってしまいました。
参考までに、覚えておかないといけない登場人物は以下の6人。

・カルロ(ネロス)・・・・主人公。
・クリム・・・・・・・・・女王様。ヒロイン。
・リーファン・・・・・・・女賢者。かわいそうな役回りをする。
・ルシド・・・・・・・・・主人公の上官。あんまり良くない人。
・ミオ・・・・・・・・・・主人公の部下。殉職。
・エルシア・・・・・・・・ミオの妻。主人公を憎んでいる。

でも、実際はリーファンまでの3人さえ覚えておけば大丈夫。
ちなみに本作で出てくる固有名詞の数はこれの約5倍。
さすがに1冊の物語でここまで名詞を出すのはどうかと思います。

ですが、それを除けば『さすが準入選』といえる作品でした。
特に徐々に態度の変わっていくクリムの描写は必見です。
主人公・カルロの完璧超人ぶりも王道ながらやっぱり格好よく、呼んでいて爽快感を感じました。

残念なのはこの1冊で話が完結しているので続編が書きにくい作品であること。
もうちょっとこの2人+周りの人々の活躍&ショートエピソードを見てみたかった気がします。
ISBN:4840227578 文庫 岩田 洋季 メディアワークス 2004/08 ¥599
(著:岩田洋季/イラスト:佐藤利幸)

新エネルギー『ビアトリス』によって超能力っぽいことの出来てしまう世界。
しかし、それを操ることの出来る素質を持つ人間はほんの一握り。
そんな彼らを育成する日本唯一の機関が、東京ビアトリス総合大学。
で、この話の舞台は東京ビアトリス付属高校。 

主要な登場人物は以下の通り。
・吉村 護…この物語の主人公(多分)
      素質は高いようだが、まだまだ発展途上。
・鷹栖絢子…主人公の恋人。
      馴れ初めは本作1巻を参照のこと。
      美人・お金持ち・天才と3拍子揃ったキャラクター。
・周藤汐音…生徒会副会長。たぶんブラコン。
      髪型が毎回変わる奇抜な人。
      イラストレーターさんも大変だ。
・周藤摩耶…生徒会会長。汐音の兄。
      自体を色々とややこしくする人。
・生徒会の皆さん…主人公たちを冷やかします。で、ヒロインの報復に遭います。
・エメレンツィア…3巻から登場する。天然キャラでブラコン。基本的に『いい人』

で、話の概略はこんな感じ。
1巻:マリみての1巻みたいなもの。我ながら結構的を得た感想だと思う。
2巻:学園祭。演劇部の手伝いをします。
3巻:スキーに行きます、温泉もあります。そうなればやることは一つ。
4巻:ボスキャラ格の人物が登場します。

この話の最大にして唯一の特徴は1点。
『話、甘すぎ』
主人公とヒロインの行動が甘々です。
なんと言うかバカップルそのものです。
そんなだだ甘なストーリーにどっぷり漬かってみたい人は御一読あれ。
ISBN:4829162546 文庫 桜庭 一樹 富士見書房 2004/05 ¥693

何故かカバーで主人公の名前が『九城』となっているのが気になる作品w

図書館塔に住まう混沌を求める金髪の姫・ヴィクトリカ。
そして、彼女の騎士となろうと決意する少年・久城一弥。
2人がヴィクトリカの故郷に向かうことから始まる物語。
目的は彼女の母親の『冤罪』を晴らすためだが・・・

イラストの感想。

ヴィクトリカが巻を重ねるごとに幼くなっているような気がします。
そしてやっぱりフリル過剰。
・・・個人的には大好きです。


物語の感想。

前巻と同じく『孤立となった場所』で『次々と同行者が殺され』ていくお話。
そして犯人・話の展開も前作と似た感じ。
これ以上書くと完全にネタバレになるので省略。
作者の人、このパターンが好きなのかなぁ?
(というか、ミステリはこのパターンが多いのですけれどね)

つぎ〜、ヴィクトリカの感想〜。

どうしてこの娘は次々と『萌え要素』を作っていくのだろうか。
・・・それに引っかかってしまう自分も自分だが。
どの辺がそういう風に感じるかは、一度読んでみて下さい。

総括。

この話って、ヴィクトリカと一弥の恋愛物語と解釈してよろしいか?
推理とかが霞んでしまうほど、その辺りの描写が上手。
これも気が付けば通しで読んでしまいました。
なので、個人的評価は(かなりイラストのおかげかもしれないが)良作。
次回作も絶対買おう、と思うレベル。

GOSICK―ゴシック

2004年7月19日 読書
ISBN:4829162295 文庫 桜庭 一樹 富士見書房 2003/12 ¥630

時は1924年。
西欧の小国・ソヴュールに留学した少年、久城一弥。
図書館塔の最上階に隔離された少女、ヴィクトリア。
この2人が幽霊船・クィーンベリー号に乗船したことから始まる物語。

イラストの感想。
とにかくヒロインのヴィクトリカがフリル過剰です。
イラストを見れば一目瞭然ですが、フリルいっぱいの服を着ているのです。
これに萌える事ができれば、話の90%は楽しめるでしょう。

物語の感想。

かなり昔に出たSFCの名作『かまいたちの夜』
『弟切草』のようなミステリー&推理タイプの、ノベル式ゲームです。
これを知っていると、話の4割近くが分かってしまいます。
話の構成・トリック・犯人など、限りなくこれに似ているのです。
ですが『4割』と言うのがポイントです。
最後の最後に、様々に張り巡らされた複線が次々と明らかとなっていく所は必見です。

あと、ヴィクトリカの性格。
ここでのネタばらしは控えますが、かなりイイ性格してます。
この描写があちこちで見られるがために、話が冗長に感じません。
ぶっちゃけ言うと『萌え』属性があります。

総括。

ヴィクトリカに読み手が感情移入できるか。
(ヴィクトリカに『萌え』ることができるか)
これでこの作品の評価が分かれるといっても過言ではないでしょう。
個人的には退屈せずに最後まで読みきれたので、良作かと。
次回作が出たら絶対に買うレベル。

三者三葉 (1)

2004年7月15日 読書
ISBN:4832275119 コミック 荒井 チェリー 芳文社 2004/06/28 ¥860

小説じゃなかったりするけど。
・・・まぁいいや、レビューしていきましょう。

ジャンルは4コマ漫画。
主要な登場人物は以下の4名。
・大食いな女子高生(右)
・元お嬢様の葉子様(真ん中)
・強烈な毒を吐く委員長(左)
・Mでストーカーな元使用人(この絵の中にはいない)

この本の楽しみ方は以下の一点に尽きる。
それは、葉子様の健気な生活風景に涙すること。
・元お嬢様なのに昼食がパン1個+ペットボトルに入れた水
・元お嬢様なのに1日のおこづかい200円(食費含む)
・元お嬢様なのに好きなものは『見切り品』
…色んな意味で涙が止まりません。
何かしら自分の生活と被っている所ありますし。

『あずまんが大王』とか『せんせいのお時間』とかが好きな人はぜひ買ってみるといいでしょう。オススメ。

電撃hp (Volume30)

2004年7月14日 読書
ISBN:4840227500 単行本 メディアワークス 2004/06 ¥945

隔月発売の小説詰め合わせ。
活字中毒な人に対する処方箋(その1)でもある。
なので、レビューも新連載&ショート読みきりを中心に。

・電撃コラボレーション
あるひとつのテーマ・シチュエーションを5人の作家がショートで書くという企画。必ず織り込むべき言葉は『30(これが30号記念だからでしょうな)』『タコ』『電撃』の3つ。

んでは、それぞれ簡単な説明と感想をば。
『残酷劇(ぐらんぎにょる)の夜/渡瀬草一郎』
一人の少年が人形のように心を閉ざした少女の心を開こうと努力するお話。
というかお嬢様キャラに弱いんだよなぁ、私。

正統派ラブストーリーです。
綺麗に話がまとめられているので、あっという間に最後まで読んでしまった感がありました。

『DIVE TO BLUE/三雲岳斗』
2つの危機的状況下のもと、一人の少女を守ろうとする少年&邪神のしもべのお話。
ラブストーリーって言うよりはギャグ小説ですね。
多分明日穂が今回のストーリーの最強キャラだと思う。

『MW号専用掲示板「ウィー・アー・オン・ボード!」/時雨沢恵一』
その名前の通り、掲示板での書き込みの羅列。
淡々と何の描写もなく話が進んでいきます。
発想はすごいと思うのですが、途中で冗長になりすぎた感も。
『匿名掲示板って怖いよな』とか思ってみたり。

『万年すだれ禿係長小保多喜八郎の冒険/有沢まみず』
ぱっと見、ギャグストーリーのように見えるのですが。
とてつもなくこの主人公が格好よすぎです。
この人は(色んな意味で)ふざけた話書かせると上手いなぁ。

『蟻塚と500人の海賊/成田良悟』
上記4つの話をまとめたお話(後日談のようなもの)。
そしてこのシチュエーションの主軸でもあります。
穿った見方をすれば良いとこ取り。
荒神(あらじんと読む)さん、悪役の癖に格好いいなぁ。

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『レミエル! レミエル!/日比生典成』
第3回電撃hp短編小説賞を取った人の作品。
ちなみに、受賞作は平凡大学生と○学生の恋愛ストーリーでした。
今回の作品は多重人格の魔女と少年と犬のお話。
何というか、今回はイラストの勝利だなぁ。
(もう2〜3枚イラストがあれば嬉しいのですが。)
今の時点では至るところに伏線がいっぱいあり(1話の内容=伏線のばら撒きみたいな感じ)、次回を見ないと評価はできないので次号に期待。

『乃木坂春香の秘密/五十嵐雄策』
これは第4回で小説賞を取った人の作品。
話の内容は以下の通り。
・秘密を知る
・秘密を守る
・彼女を助ける
・親密な関係に

受賞作と似たストーリー展開ではありますが、冗長に感じる所はありませんでした。
つまり、この人は『萌えストーリーを作る才能がある』ということなのでしょう。
あともう一つ言えること。
この人は小道具である本の題名を考えるのに、結構時間使っているのでは?
『イノセント・スマイル』とか『美少女フィギュアコレクション?−球体関節の歴史』なんて単語は、少なくとも私の脳からは出てこない。

読者参加型企画の『血ポケットエンジェル』もとい、『チポケットエンジェル』は省略。
2番煎じのシスプリには興味が・・・ちょっと。

とりあえず、その辺のノベル2冊以上の価値はあると思いますので、毎月小説ばっかり買っている人は購入しても損はないでしょう。
ISBN:4840227268 文庫 柴村 仁 メディアワークス 2004/07 ¥599

前回、これの1巻をレビューしたのでとりあえず。
話の内容は前回の続き。
とはいっても、1巻を読まなくても話は分かります。

中身をかなり大雑把に説明すると以下の通り。
・ザコ敵登場(主人公襲われる)
・ザコ敵撃破
・ボスキャラ登場
・戦闘
・ラストバトル
・終幕


話としてはこんな感じ。
それにしても、前回と同じような展開の仕方だったかなぁとか思ったり。
そのせいか少し話の先が読めてしまったのが残念。
でも、話の間の小エピソードとか描写などが上手く最後まで厭きずに読めたので、話を書くのが上手な人なんだなぁと思います。
イラストの力によるところも多々あるとは思いますが。

オススメ度は5段階で言うなら3。
途中で放棄せずに最後まで話を読むことはできますが、2〜3度繰り返しては読めないかなぁといったレベル。
病院とか、長距離移動などの空き時間をつぶすにはもってこいです。
巫女さんとか金髪美女とかパペットマペットが好きな人(?)は、ぜひ買ってみるといいでしょう。